Instagram(インスタグラム)をビジネスに活用する企業は年々増え、2019年現在、Instagram内のビジネスアカウントは2500万社を超えています。ビジネスアカウントの開設が容易な点や、インサイトの分析が備わっている点など、企業にとって参入しやすいビジネス手法の1つになりました。
しかし、いざ開設したはいいもの、顧客の集客へすぐに結びつけることが可能なわけではありません。
今回は、Instagramを活用した集客のポイントや、実際に集客に成功している企業事例をお伝えします。
目次
Instagram(インスタグラム)を集客に活用するメリット
Instagramが上記のようにビジネス活用されている要因は、ポイントをきっちり押さえることができれば、集客効果を最大化させられるためです。また、Instagramのユーザー層に伴い、相性の良い業界があるなど、Instagramの特徴を理解した上で、自社サービスと照らし合わせましょう。
ファッション、フード業界との相性が良い
以前は、Instagramの利用ユーザーは女性が圧倒的に多く、女性向けのサービスを提供するサービスとの相性が良いとされていました。
2015年にトレンダーズ株式会社により実施された「女性のInstagram活用実態」に関する調査では、回答者である20代〜40代の女性の内、「投稿で見た食べ物/飲み物を、実際に買ったことがある」と答えた女性は4割を占めています。
また、「そのファッションアイテムを“欲しい”と思った」と回答した女性は7割を超えています。
メインの利用ユーザー年代層は10〜20代が多く、ビジネス向けの業界と比べ、女性の関心が集まりやすいファッションやフード業界などがInstagramと相性が良いでしょう。
集客効果を最大化させるためのポイント
集客を考える企業にとって、Instagramというプラットフォームを活用する以上、Instagramの特徴を理解し、ローカライズさせることはマストな条件です。
それらの特徴に踏まえ、Instagramユーザーのインサイトに合わせた施策を練る必要があるでしょう。以下で各ポイントを紹介します。
ビジネスアカウントを活用し、アカウントの効果を数値化
Instagramは、開設したアカウントをビジネスアカウントへ切り替えられます。ビジネスアカウントに切り替えることで、通常のアカウントと異なり集客に結びつきやすくなる情報が掲載できたり、インサイト分析が可能になったりと、企業にとって利便性の高い機能が追加されます。ビジネスアカウントへは、アカウント内のメニュータブからすぐに切り替えができるので、まずはじめに自社アカウントをビジネスアカウントへ切り替える設定をするべきでしょう。
連絡先を掲載し、問い合わせ数をあげる
アカウントをビジネスアカウントに切り替えることで、自社の連絡先が掲載可能になります。「店舗住所」や「電話番号」、「メールアドレス」の情報を入力し、表示設定をすることで、自社のアカウントページ上にそれらの情報が掲載されます。


https://www.instagram.com/sucle_/?hl=ja
https://www.instagram.com/speech_nagoya/?hl=ja
これらの連絡先を掲載することで、自社サービスに興味を持ったユーザーは、Instagram内からダイレクトに問い合わせや、位置情報の確認が可能になるため、Instagramユーザーへ、自社のより詳しい情報を伝えやすくなるでしょう。
無料でインサイトが分析が可能に
ビジネスアカウントに切り替えると、自社アカウントのフォロワーや投稿のインサイトが可視化される「Instagramインサイト」が利用できるようになります。
「Instagramインサイト」は、自社のインスタグラムアカウントのフォロワー数の推移やフォロワーの男女比、年齢構成、平均的なフォロワーのアクティブな時間帯、投稿ごとのエンゲージメントなどを知ることができます。
Instagramで効果的な集客をするためには、アカウントの価値を最大化させる必要があります。一つひとつの投稿の効果測定をしながらPDCAを回し、運営をすることが大切です。
アカウントを開設する際に定めたターゲット通りのフォロワーが獲得できているかを確認し、各投稿のエンゲージメントを最大化させるために、「Instagramインサイト」を活用しましょう。
投稿の質を上げ、集客効果を高める
Instagramは画像や動画をメインに投稿するSNSです。一般ユーザーの投稿と比較して違和感が生まれないように、企業アカウントも他のSNSよりも画像や動画を踏まえた「投稿」のクオリティを意識する必要があります。以下で一つひとつの投稿のクオリティをあげる方法を紹介します。
Instagram内のトレンドに合わせた投稿
「インスタ映え」という言葉がある様に、視覚に訴えかけるSNSであるからこそ、Instagramに投稿する画像の質は企業であれ、意識する必要があります。
2〜3年前の「インスタ映え」は煌びやかな非日常空間を切り取った画像や動画などを指していましたが、現在の「インスタ映え」は普段の日常を切り取った素朴でシンプルな画像や動画が主流になっています。
たとえば化粧品の場合、化粧品をただ掲載するだけでなく、化粧品を使用しているシーンの一瞬を切り取るなど、その商品を使っている自分を想起させるような訴求をしていくことが好ましいでしょう。
また、Instagramのアカウントページには自社の投稿が写真集の様に表示されるため、一つひとつの投稿の質を意識することはもちろん、投稿に統一感を持たすことも重要です。
いくら自社サービスに価値があるものだとしても、Instagramユーザーのインサイト、Instagram内で変化するトレンドに合わせる必要があります。ユーザーの目に触れた際に違和感を与えてしまっては、価値を伝えることができません。日々変化するトレンドを意識したコンテンツ作成を意識し、フォロワーの獲得や集客へつなげましょう。
ハッシュタグを活用してブランディングと検索からの流入を獲得
現代の若年層は「検索をする際は検索エンジンよりSNS」と言われるように、Instagramで情報収集をする文化が根付いています。消費者は、検索エンジンで表示されるWebサイトよりも、より消費者の生の声が知りたいと思う傾向が強く、消費者の声が集まりやすいSNS内で検索をすることが一般化している世代です。
特にInstagram内での検索方法は「ハッシュタグ検索」のみなので、いかにこのハッシュタグ検索で新規ユーザーを獲得するかが重要なポイントです。しかし、ユーザーがよく利用するボリュームの大きいハッシュタグを付けることを意識しすぎると、他の投稿に埋もれてしまったり、企業の特徴がわかりにくくなったりするなどの問題が起きてしまう恐れがあります。
たとえばカフェ店舗の場合、「#店舗名」「#メニュー名」など自社独自のハッシュタグだと、自社を既に認知しているユーザーしか集めることができません。
また、「#カフェ」のように漠然としたジャンルだと、検索ボリュームが大きすぎるため、投稿が埋もれてしまいます。
ハッシュタグを付ける際には「#表参道カフェ」のように場所を付け加える様な、ターゲットを絞ったハッシュタグの方が好ましいでしょう。
位置情報で集客したい場所を明確にする
Instagramの投稿には位置情報を付けられるます。この位置情報をクリックするとGoogleマップで設定された場所が表示されると共に、同じ位置情報が掲載された投稿も表示されるため、ユーザーは詳しい住所と「その場所には他に何があるのか」を知れます。企業としては、その場所に興味を持っているユーザーが位置情報で検索をした場合に自社の投稿が見られれば、潜在顧客との接点を持つことができ、集客に繋げられることができます。

https://www.instagram.com/morinomarche_inuyama/?hl=ja
ターゲティング性能が高い広告で集客力をあげる
Instagramのビジネスアカウントは、Instagram内に広告を出稿できます。広告手法もInstagramの仕様に合わせて複数あり、自社の広告出稿の目的に合った広告が出稿できる利点があります。加えて、Facebookの子会社であるInstagramは、Facebookで蓄積された莫大なユーザーデータが活用されており、精度の高いターゲティングが可能です。訴求したいユーザー層に効果的に自社をPRできるため、より集客効果をあげることが可能ですので、予算次第で利用を検討することをおすすめします。
効果測定をしながら自社の投稿スタンスを形成する
自社アカウントを運営するにあたり、投稿のスタンスを決めておくことが大切でしょう。SNSのアカウントは短期的に結果がでるものではなく、長期的に運営をし、フォロワーとの関係を築いて最終的に集客へ繋げることが重要です。
そのため、むやみやたらに投稿し続けたり、フォロワーが求める様なクリエイティブを提供できないままだと、無駄に工数がかかってしまい、効果が出ない事態に陥ってしまう恐れがあります。
そこで活用をおすすめするのが先述した「Instagramインサイト」です。投稿をより多くのユーザーに見てもらい、集客へ寄与させるためには、投稿間隔や投稿する時間帯などを意識する必要があるでしょう。インサイトデータから、フォロワーのメインアクティブタイムや各投稿のエンゲージメントを把握し、運営方法をフレームワーク化することで効率的に自社のアカウントの価値を最大化させることがポイントです。
インスタグラムを活用して集客に成功した企業事例
上記でInstagramの集客を効果的にするためのポイントを紹介しました。実際にInstagramを活用して集客を成功させている企業事例を参考にすることで、より効率的に自社アカウントの集客効果を高められます。
ファッション業界
女性向けファッションの「mellowneon」は、現在13万人のフォロワーをもつアカウントです。
自社の商品の写真を投稿していますが、色のトーンを統一したり、「◯◯コーデに活用できます」の様に、自社商品の活用例を、投稿の文面やハッシュタグに加えたりすることで、利用者へ使用イメージを持たせるクリエイティブを制作しています。
https://www.instagram.com/mellow_neon/?hl=ja
コスメ業界
女性向けコスメティックブランド「ジルスチュアート」は、現在53万人以上のフォロワーをもつアカウントです。
「ジルスチュアート」も自社商品を投稿していますが、上の事例と異なり、投稿全体を同じ色で統一はせず、季節ごとのコンセプトで統一感を出しています。ホワイトピンクで統一する投稿時期もあれば、スカイブルーで統一した投稿をするなど、スクロールをしていくと、変化が楽しめ、違った視覚への訴求方法です。
https://www.instagram.com/mellow_neon/?hl=ja
自社アカウントのInstagram上での価値を最大化させることを意識しよう
Instagramで集客を効果的に進めるためには、他のビジネス同様に効果測定の実施、PDCAを回すといったビジネスの要素は重要です。とはいえ、InstagramというSNSを活用する以上、Instagramを利用するユーザーが自社投稿に違和感なく触れてもらうことが最も大切です。そのためには、Instagramの今のトレンドを把握し、ユーザーが思わず「いいね」や「フォロー」をしたくなるようなフィード投稿やストーリーズ投稿をしていくことはマストです。
リード獲得などの集客を目指す前に、Instagramのアカウントとしての価値を最大化させることを意識した長期的なアカウント運営を意識しましょう。
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